コリー犬、最近はめっきり見かけなくなりましたね。
私の叔父は、無類の犬好きですが、特にコリー犬が大好きな人でした。
ついにコリーのブリーダーになってしまいました。
自宅の敷地に大きな小屋?を作り、コリー犬の繁殖を手掛けていました。
叔母さんが、よく愚痴をこぼしていましたよ。
“犬舎には、エアコンが付いているのに自宅には付いていない”と、話していました。
それほどに叔父はコリー犬を大切にしていたようです。
私の家にも当然のようにコリー犬がいましたが、この犬は、叔父さんが繁殖した犬です。
名前はジョン。成犬になってから飼いました。
この子は、悲しい過去を持っていました。
飼い主から虐待を受けていたようです。
散歩にも連れて行ってもらえず小さな小屋でずっと過ごしていました。
叔父さんが偶然見つけ飼い主から引き取り、私の家にもらわれてきました。
人間不信に陥っていましたから大変でした。
愛情をいっぱいかけないといけません。
家族の私以外のすべてが噛まれました。
兄は、ちょっかいの出し過ぎです。
母は、きれいにしてあげようとしてブラッシングのし過ぎですし、父は会社に行くときにズボンを破られました。
私は、この子のそばで話をしてあげるだけでしたがとても懐いてくれていました。
私の友人も、スカートを破られましたねー。
母がその子家に謝りに行きましたが、とてもやさしいお母さんでしたので、快く許していただきました。
本当にやんちゃな犬でしたが、やさしい目をしていました。
2年もするとそんなやんちゃもなくなり、すっかり我が家の一員になりました。
そんなある日、忘れもしません。
私の高校受験日、突然にいなくなりました。
受験を終えて帰ってくると、ジョンがいなくなっていました。
凄く探しましたが、この日は見つけることができませんでした。
あくる日も、あくる日も、見つかりませんでした。
そのうちに近所の方が、近くの病院のお宅でジョン君をみたということでした。
すぐに病院に訪ねていったら、いましたー。
なんかすごくきれいにしてもらっていて、応接間のソファーでくつろいでいたましたね。
こんなに心配したのに・・・。(涙)
院長先生が、出来ればこの子をもらいたいというのです。
大事に大事にするからと、お願いされました。
母と私は本当のところ凄くイヤでしたが、ジョンの顔を見ているとなんだか幸福そうでした。
この子の運命なのかと思いました。
結果、ジョンにとっては3件目の家族です。
それから、何年かジョンは大事にされて旅たって行きました。